海外旅行でぼったくり被害にあわないようにする交渉術

ひとり旅やバックパッカーとして海外を旅することに不安を感じる要因のひとつが「ぼったくり」被害じゃないでしょうか。日本ではほとんどの商品やサービスの価格があらかじめ決まっているので価格交渉の習慣がありません。

交渉に慣れていない日本人がぼったくり被害に合う確率が高いのも仕方ないことですが、なるべく被害に合わないようにするために、ちょっとしたコツを身につけて快適な海外の旅を楽しみましょう。




 

ぼったくりとは?

 

ぼったくりとは

店側の客への不正行為で、商品やサービスを相場を大幅に上回る価格で提供し、客を欺くことを指す。 出典元:Wikipedia

です。

 

例えばお土産屋さんで、現地相場100円の商品を言い値の1000円で購入したとします。これは現地相場を知らない外国人をターゲットにしたぼったくりの一種ですが、定価を決めるのはお土産屋さんです。

 

日本国内では顧客がある程度商品の相場を把握しています。売上から原価を引いた金額が利益となるので、定価を適正価格に設定しなければ商売が成り立ちません。

ですが、東南アジアなどでは現地相場価格を知らない観光客相手に商売をしているため、定価を適正価格に設定しなくても商品が売れていきます。あえて値段は表示せず、より高い利益を出すために客に値段を交渉させるのです。

提示された金額に納得がいかないと思いながら、値段交渉をせずに商品を購入した場合、店側に不正行為はないし、言い値に納得して購入したので「ぼったくり被害」ではありません。定価を決めるのはお土産屋さんで、購入するかどうかを決めるのはお客なので。

相場を大幅に上回る価格で商品を購入させられないためには、現地相場を把握すること価格交渉することが最も大事な事です。




海外でよくあるぼったくり行為

ぼったくりでお土産屋さんの話を例に出しましたが、お土産屋さんは事前に提示された金額を支払うので、被害に合う率は低い(もしくは気づいていない)です。ぼったくりとは不正行為によって法外な金額を請求されることなので、観光中や移動中の被害が最も多いです。以下は代表的なぼったくり被害と対策方法です。

 

タクシーでのトラブル

海外のタクシーはメーターがない、またはメーターがあってもメーターが改造されていて不当な料金を請求される場合があります。乗車前に値段を交渉したにもかかわらずわざと遠回りをして追加料金を請求してくるケースもあります。

私も少し前までは海外でタクシーに乗る事に抵抗がありました。狭い車内に二人きりですから…。

対策方法

タクシーでの被害を防ぐためには「Uber」や「Grab」などのタクシー配車アプリ使うといいです。事前に距離や所要時間、料金が提示されます。もちろん100%安全とは言えませんが、多くのドライバーは口コミを気にするので不当請求される可能性は低いです。

 

 

トゥクトゥクやトライシクル、バイクタクシーとのトラブル

東南アジアでは、タイの「トゥクトゥク」やフィリピンの「トライシクル」のような三輪バイクや、二輪バイクタクシーは、タクシーよりも安価な移動手段で、短距離移動には便利です。

利用者は旅慣れた人が多いため、個人的にはタクシーよりぼったくり率が低いと思います。しかし、目的地までの距離感がわからないまま乗車すると、お土産屋さんや旅行会社に連れていかれる可能性もあります。

また、彼らは巧みなぼったくり技術を兼ね備えています。乗車前に価格交渉が成立した場合でも降車時に追加請求をしてくる場合があります。

対策方法

価格交渉が成立しても何度も金額を確認する。(例えば、二人で乗車する場合、一人当たりの金額なのか二人合計の金額なのか。片道のみか往復か。支払い通貨の確認。など)
また、「私、旅慣れてますから」感を出す事でリスク回避ができます。土地勘がないことがばれてしまうので、運転手に目的地までの距離などを聞くのはNGです。距離や価格相場を知りたい場合は、滞在してる宿やローカルレストランで事前に確認しておきましょう。

 

 

友達のフリをして近づいてきたヤツに騙される

仲良くなった人に「地元の人しか知らないレストランがある」よか「一緒にお酒飲みに行こう」と、誘われるまま連れて行かれたお店でぼったくりに合うパターンです。声をかけてくるヤツとお店はグルです。

ひとり旅をしてる人がターゲットにされる場合が多く、非常に危険でぼったくられる金額も大きいので、街で声をかけくるフレンドリーなヤツ。特に日本語で話しかけてくるヤツは要注意です。

注:このケースはぼったくりというより、身に危険が及ぶ事もあるので十分注意してください。

似たようなケースで、頼んでもいないのに観光案内をしてガイド料を請求するヤツもいます。

対策方法

とにかく町中で話しかけてくるヤツには警戒する。富裕層を装って近づいてこようとする現地人に「案内するよ」とか言われてもついていかない。
とはいえ、声をかけて来る人全員を警戒していたら旅がつまらなくなるので、仲良くなっても決して油断せずに、怪しいなと思ったら「行きたいお店があるから」と意思表示をはっきりできる「NO!」と言える日本人になりましょう。特にお酒の場では、奢ってもらった飲み物に薬物が混入されていたりする可能性もあるので、お酒は自分で購入するようにしましょう。

 




 

ぼったくりに合わないための交渉術

海外でぼったくりに合わないためには現地相場を把握すること価格交渉することが大前提ですが、価格交渉にもちょっとしたコツがあります。

 

その場を立ち去ってみる

値段を確認したときに相場よりあまりにも高い金額を提示してきたら、一度その場を立ち去ってみてください。相手から値下げしてきます。場合によっては交渉しようとした金額より安くなることもあります。

また、現地のタクシーやトゥクトゥクドライバーのなかには、外国人価格でしか商売しないヤツがいるので、交渉しても無駄な場合があります。観光地などではタクシーやトゥクトゥクをつかまえるのは簡単なので他の人と交渉しましょう。

 

「これしか持ってない」とお金を見せる

主にお土産屋さんでのワザですが、めぼしいものがあるとき購入したい金額だけをポケットに入れておいて「欲しいけど、今これしか持ってない」と言ってみてください。相場以下の値段じゃない限りは大抵成功します。

 

とにかく笑うことがいちばん大事!

おそらく価格交渉の際いちばん大事なことは笑って交渉を楽しむこと。法外な金額を提示されたらいい気分ではありませんが冗談だと思えば笑えます。その後の交渉も「いい加減冗談はやめてよ~」みたいな感じで、談笑しながら交渉すると相手に親近感を与えるので交渉しやすくなります。

「おどおどしている」「真剣に交渉し過ぎてる」「怒りながら交渉している」人は大抵交渉に失敗してぼったくられます。相手も人間なので話して楽しくない人には値下げしようとは思わないですからね。

旅慣れてくると、事前交渉を怠って降車時に追加請求されたときも、笑いながら立ち去ることもできるようになります。意外と追いかけてきませんよ。

 

日本人にありがちな事

節約旅をするバックパッカーだけではなく、日本人全般的に多いのが、あまりにも適正価格を追い求めすぎて値切りすぎる傾向があります。今はネットでなんでも調べられる時代で、他の人の旅行記などの金額を参考にして、その金額以下じゃないとダメだと思い込んでしまってしまっているのです。

欧米人のなかには「現地の人をリスペクトしてない」といって、値切り交渉を嫌う人もいますし、最近では「日本人はケチ」という噂もあります。

価格交渉は必要ですが、値切り過ぎはよくありません。ローカル価格まで値切ろうとしてケンカになる場合もあります。旅行者は外国人です。外国人価格が基準となっているところではきちんと現地の人をリスペクトして、現地のルールに従いましょう

 

まとめ

海外の観光地では、日本をはじめ先進国の旅行者向けに外国人価格が設定されているところが多いです。外国人価格で商品やサービスを売り込んでくることは現地人にとってはビジネスの方法なのでイライラせずに価格交渉を楽しみましょう。

ぼったくられたかどうかは商品やサービスが支払額に見合った価値があるかかどうかで決まるなので、判断をするのは自分自身です。現地相場に合った適正な金額を支払う事も大事ですが、価値がある商品、サービスを自分で判断してお金を使うことも大事な事だと思いますのでぜひ、楽しみながら価格交渉をして、海外旅行を満喫してください。

 

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